初級レッスン

【初級レッスン6】 本物のコードを押さえる!

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皆さんどうも、高田です!
課題曲のテーマ⇒ソロ⇒テーマの流れは大丈夫ですか?地道にコツコツやりましょう!

とうとうレッスンも折り返しを超えました!そしていよいよ今回は全10レッスンの中でも最大の山場となります。
ここを超えれば、ほぼ10レッスン制覇できたようなもんです!気合い入れて行きましょう!

それでは、Lesson 6 スタートです!長くなりますが、お付き合いください!

動画で学びたい方はこちらから

ルートではなく"コード"を抑える

さあ、やってまいりました。山場、修羅場、地獄の門。コードについてです。笑
皆さん、今まで「B♭maj7」というコードが書いてあったら、左手はどう弾いていました?
・・・そうですよね、「シ♭」と弾いていたはずです!!
復習ですが、「B♭maj7」をコードと呼び、その頭文字のアルファベットをルートと呼びます。
つまり、今まで皆さんはコードではなく、ルートを演奏していたわけですね。

さあ、お待ちかね。ここからは、ルート演奏を卒業して、「コード」を弾いていきます。
ただし、コード理論は大切ではありますが「初心者殺しのコンテンツ」です。
僕は昔、ここに躓いてジャズそのものを辞めかけた経験があります。
ですので、皆さんには僕が選りすぐった最も分かり易い方法でコードを覚えてもらいます。

コードの種類を知ろう

まずは、コードの種類を覚えましょう。
コードは何種類もありますが、よく使われるもので大別すると下の5パターンになります。
例えば、ルートがCだと仮定して見てみましょう。

① C メジャーセブンス ・・・Cmaj7、C△7、CM7、C

② C マイナーセブンス・・・Cm7、C-7

③ C セブンス・・・C7

④ C マイナーセブンフラットフィフス・・・Cm7(-5)、Cm7(♭5)、CØ7

⑤ C ディミニッシュ・・・Cdim、C○

以上です。
左には読み方、右には複数ある表記の仕方を記載(全表記良く使われます)しました。
①~③は特に重要です。さて、この中の幾つかは課題曲で見たことがありますよね?
思い出してみましょう!楽譜に説明書きも付け足しておきました!

やっつけ仕事ですみません。笑

Someday My Prince Will Come コード表記ver

具体的にどうやって弾くのか

では、具体的にはどうやって弾けばいいのでしょうか。
これを一から丁寧に解説すると、間違いなく挫折するでしょう。
それくらい、コード理論は初心者には取っ付き辛い。

そこで、皆さんに取ってもらう方法は、丸暗記です。笑

さあ、これがこのレッスンのキラーコンテンツになると思います!
もの凄く時間をかけて、コード一覧リストを作成しました。これは自信作ですよ!御覧下さい!

ダウンロードはこちらから↓

テンション入りコードヴォイシング一覧表

自分の音が正しいか耳からも確認するために、音声もつけておきます。
CM7から順番に一つずつ右隣のコードを弾いていきます。

一覧表を見た瞬間、「うげええええ」ってなったでしょ。笑
いや、お気持ちは痛いほど分かります。笑

でも、コードっていうのは理論から勉強すると、結局何をすれば良いか分からなくなることが多いです。
ゆっくりでもいいからこれを全部暗記すれば必ず上達すると、やるべきことが明確なほうが絶対に良いと思います。

僕も最初からこんな一覧表が欲しかったですよ・・・。笑

ちなみに、ルートとは単音のことでしたが、コードは御覧の通り和音になります。

さて、これから皆さんは、何ヶ月、いや人によっては何年もかけて、
最終的にはこのリスト表を全暗記してもらいます。
全72パターンのコードです。まあでも、一日1個覚えれば2ヶ月半しかかかりません。
本気出せば意外と行けますけどね!

ちなみに、これを暗記できたとします。
そして例えば「Am7」とか「D♭M7」とかいうコードを見て、すぐに上のリスト表通りに弾けるようになったとします。

その時はもう到底あなたのことを初心者なんて呼べません。
だって、この72コードで、ほぼ主要なコードが網羅できているんですよ?
てことは、これを覚えていると、ほぼ全てのジャズの曲を、初見でカッコ良くコード伴奏出来ることを意味します。
・・・それってとんでもないことですよ。
また、J-POPなどの歌謡曲の楽譜でも、コードが書いてあることが良くあります。
すると、J-POPのジャズアレンジなども簡単に出来るようになります。最強かよ。

何をやればいいかって?暗記しましょう。指に刷り込んで馴染ませます。

まずはメジャーセブンスだけ覚えるっていうのも有りです。
まずはCの音階だけで5種類覚えるのも良いです。
実際に僕がやった方法は、毎日、全てのコードでコードの名前を発声しながら1回弾く、というものです。
かかったって1日10分~15分、慣れれば3分くらいしかかかりません。

そのうち手が形を覚えます。

なぜテンション入りコードが必要なのか

さて、いつもの疑問に答えましょう。
僕はこの「何故」を大切にしたいと思っています。
やらされるのではなく、確かに必要だと納得して自発的に練習して欲しいからです。

今まで皆さんが弾いていた「ルート」っていうのは、セッションではベースが担当する音なんです。
ベースがルートの音を弾いてくれるんですね。
すると、ピアノも同じようにルートを弾いていると、音が被ってしまうんです。
ではピアノはどうすれば良いか。
ピアニストはコードからベースが弾くであろう音を抜き(よってルートは弾きません)、
代わりにジャジーな響きをもたらしてくれる「テンションノート」と呼ばれる音を付け足して、和音を作るのです。

つまり、コード理論とは、
「コードを構成する音からどの音を抜いて、どの音を足せばいいか」
というのを一つ一つ丁寧に考えていくことなんですね!

そして、上の表はまさに
「ベースが弾く音を抜いて、ジャジーな響きを生むテンションノートを付け足した音」なわけです。

コード理論の勉強は、まず表通りにコードが弾けるようになって、表現の幅をもっと広げたいと思ってからやるのでも十分です。
まずは、何より暗記しましょう!

僕もそうしましたし、それが一番やることが明確で上達への最短ルートだと思います。

このへんの詳細はややこしいから後回しで大丈夫!今は暗記に専念してくれ!

今までやってきたルート伴奏は無駄だったのか

当然、この疑問が生まれますよね。先に結論から言うと、全然無駄じゃないです!
むしろ、ルートが分からないなんて論外です。
ルートを知ることは、英語でいうとBe動詞を覚えること、テニスでいうとラケットを購入すること、
サッカーでいうボールの蹴り方を知ることです。笑

論より証拠。どのコードでも良いですが、「左手はルート、右手は一覧表のコード」を弾いてみてください。
例えば一番初めのCM7とか弾いてみましょう。めちゃくちゃカッコ良い響きになるんですよ。

これは左手でベースが弾く音、右手でベースを抜いてテンションノートを加えた音を弾いているから、
ものっすごくジャズっぽい音になっているんです。


Lesson 4 Cを使ってアドリブしようで僕が伴奏しているこれは、まさに「左手ルート、右手コード」です!
それだけでこんなカッコ良い伴奏になってしまうのです!!

確認してみてください!!

課題曲をコードで弾く

ただ、そうはいってもこれを全部暗記しないと次に進むなと言うのはあまりに過酷です。
そこで、まず『Someday My Prince Will Come』で使うコードだけでも良いので暗記しましょう!
一覧表から該当するコードを抜き出したら、下のようになります。

※最初に説明した通り、B♭maj7=B♭M7ですからね!表記の仕方も抑えておきましょう!

ダウンロードはこちらから↓

Someday My Prince Will Come コード表記ver

音声もつけておきますね!

これが、今後実際にセッションのときにあなたが弾く左手になります。いわば左手の完成形。

今日から左手は”コード”、右手は今まで通りテーマからアドリブをする練習をしてください!!!

セブンスは2種類ある

あれ、ちょっと待ってください。
一覧表もそうだし、課題曲もそうだし、セブンスの横に(明)とか(暗)とか書いてあるけど、これなんでしょう。
実は、セブンスには明るい系と暗い系の2種類のパターンがあって、曲調に合わせてどっちが使用されるか異なるんですね。

で、どういうときにどう使い分けるかというのは、基本的には音で判別します。
合わないという感覚が大事となりますので、セブンスが出てきたら自分で2種類弾いてみて、
「あっ絶対こっちだわ」っという方を使いましょう。
理論的に覚えるなら、セブンスの次のコードをみましょう。次のコードがマイナー系なら暗い系のセブンス、メジャー系なら明るい系のセブンスの確率が高いです。

まあ・・・大丈夫です!その内パターンも見えてきますし、課題曲にはどっちを使うか書いておきましたから!!

※練習する上での注意※

ルートを覚えたときと同じ注意なのですが、一覧表があるので、
今後曲を練習する際は一覧表から音符を引っ張ってきて、楽譜に書き込むことができます。
まさに、上のPDFで『Someday My Prince Will Come』左手の音符を書き込んでありますね。
ですが、なるべくこれを辞めてください!なぜかというと、そしたら皆さん演奏するときどこを見ますか?
コードじゃなくて音符を見ますよね?
これは、実際に僕が陥ったミスですが、僕はずっとこのように一覧表から音符を引っ張ってきて、
音符だけ見て練習していたら3年経ってもコードを覚えることが出来ませんでした。
当たり前ですよ、音符読んでるだけで演奏中コードは見てないんですから。
上のPDFはあくまで参考です、ピアノの横にでもおいてください。
あくまでも、皆さんはコードを覚えなければいけないということを肝に銘じて練習に励んでください!
僕と同じ失敗は繰り返さないでください!あまりに時間が勿体ないですよ!

☆Lesson 6 のポイント☆

☆ルートはベースが演奏するので、ピアニストはコードからベースの音を抜き、テンションノートを含めた和音を演奏しなければならない。

☆そのコードを全てまとめた一覧表を暗記することで、この世のほぼ全てのジャズ曲でセッションで通用する伴奏が付けられる。毎日コツコツ暗記しよう。

☆今後は課題曲で、左手はルート演奏ではなく、コード演奏に切り替える。

☆セブンスは明るい系と暗い系の二種類あって、曲によって使い分ける。

Lesson 6 長くなってしまいましたね。
この内容をしっかり理解して、コードが弾けるようになったら、全体の80%は終わったも同然です。
本当にもう、すぐそこにセッションの背中が見えてきますよ!
次はもう少しこの内容に付け足しをしたら、一休憩入れましょう。

Lesson6は一番の鬼門だ!焦らず腰を据えて取り組むのが良いぞ!

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